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今問われている基礎力とは

 

近年の公立高校の入試問題を、もうご覧になった事はありますか?

 

見たことがない方は、是非、都道府県の教育委員会のホームページなどでチェックしてみてください。

 

昔の高校受験の頃とは、かなり印象が違っていると思います。単なる暗記や、機械的な計算だけでは歯が立たない問題が増えてきています。筆記問題を中心に思考力が重視された試験会場でしっかりと落ち着いて考察して対処しなければいけない問題です。

 

 

たとえば、平成30年度の東京都の社会科では、写真を見てその撮影地点の地形図を選ぶ、「情報」をテーマに歴史の流れを問うといった問題が出ています。

政治や社会のしくみをふまえた上で、時事的な内容を問う問題も、近年増える傾向にあります。

数学や理科でも、与えられた条件に対して、どの定理や原理・原則が使えるかを自分で考えて解くような問題が多くなっています。

 

 

この変化は、2020年以降に実施される学習指導要領や、大学入試改革の方向性を反映しています。知識・技能だけではなく、文章やデータを読み解く力や、持っている知識や技能を生かして問題解決する力が大学入試で必要とされてきています。そのため高校入試でもそのような問題に対応できる、若しくは既に基礎力が備わっている学生を選抜するために生じている変化です。これは大きな変革の結果であり、一時的な変化ではないのでこのような出題傾向が一般的になるでしょう。

 

 

基礎力

 

だからこそ、受験生は本当の「基礎」の意味を理解して考えるべきだと思います。各教科の基礎となる知識や考え方は、人に説明できるくらい正確に身につける必要があります。そうなってはじめて「使える」知識となるからです。それは、教科書を丸暗記しようとしたけれど結局、うろ覚えというのものではありません。知識同士を結びつけたり、他の問いに利用でるといった自由自在に使えるようになるまでの理解が必要です。

 

英語の構文なら言葉を変えて使いこなせるようにする、数学の定理や公式、理科の原理や原則は意味を理解し、どのようなときに使えるか問題演習まで行う、歴史は因果関係や流れを理解する、といった意識が必要です。

 

 

「調べる」「考える」習慣をつける

また、近年は高校入試は様々な現実の問題の出題も増えてきています。自分なりに考えて答えを出す力を養輪無ければなりません。しかしこのような知識は、一朝一夕には身につきません。

 

まずはテレビのニュースを見る、新聞を読むなどして社会問題や国際問題に関心をもつ、ニュースに、知らない言葉が出てきたら調べる、といった習慣が大切です。

 

さらに、専門家の意見を集める、友達や家族と意見交換をする、そして自分なりに考えて意見を文章化する、といった訓練が、思考力・判断力・表現力を鍛えるのに役立ちます。

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